ただの「落ち着きがない子供」とは違う?もしかして他に原因があるの?
最初に落ち着きがない子供を(息子・当時3歳)何とかしなくてはいけないと思ったのはプレ幼稚園に通わせ始めた6月の事でした・・・・・
親が見ている目の前で息子が先生から強く叱られたのです。
理由は調子にのってキャンドルの(火はついていない)置いてあるテーブルを持ち上げようとしたからでした。先生は本当にもの凄く強く叱り、息子は怒られた事で興奮している様でした。
落ち着きがない子供に手を焼いてはいましたが、「きっと元気が良すぎるだけ・・」そう思っていました。
ですから特別に心配したり、気にしたりというよりは「本当に落ち着きがない子供だな〜〜」とか、「男の子のお母さんって凄く大変!!」、そんな風に漠然と考えていました。
そんな私にとって幼稚園の先生の態度はとても怖く、深く傷つきました。
親なら誰しも一度は体験していると思いますが我が子が怒られると、自分が怒られた様に思えます。
私も例外ではなく、自分の子育てを否定されている様に思えました。
強く「このままじゃいけない」と思ったのを今でもハッキリ記憶しています。
もしかして発達障害?ADHD?
そんな言葉が頭に浮かんでくるのはある意味当然かもしれません。
様々なメディアで発達障害や心の病気が取り上げられる昨今!そういった情報が溢れています。
「落ちつきがない子供ではなく、もしかして発達障害?」と疑ったとき
まさか!という気持ちと同時にほッともしました。
何故か云うと親のせいではなく、障害なのだと、社会的に証明してもらえる気がしたからです。
息子は落ち着きがない子供なだけでなく、公園で遊んでいても乱暴な動きをしたり、恐怖を知らない様に高い所に登ったり、お友達を突き飛ばしてしまう様なジャイアン気質でもありました。
「落ち着きがない子供」なのは仲間内では有名で、ママ友とゆっくりおしゃべりも侭なりませんでした。
落ち着きがない子供はADHD?!原因を求めてドクターショッピング
そんな有様でしたが、積極的に病院に行ったり行政に頼るには流石に怖さがありました。
そんな時、明らかに他の子と違うなと感じる子(以下B君)が行政の支援を受けて児童デイサービスに通っている情報を耳にしました。
B君は3歳になっても砂場の砂を食べていました。
そして診断名をつけられている訳でも、病院に通っている訳でもないけど、児童デイサービスという発達にちょっとデコボコ感があるお子さんが集っている施設に通っているとの情報!
しかも通いだしてからB君は落ち着きが出てきていました。
これだ!と思った私はすぐ児童相談所に電話していました。
連絡を取ったところ児童デイサービスを利用するには「医師の診断が必要です」と言われました。
最初は「????」と頭にクエスチョンが飛びましたが、
自主的に児童デイサービスを利用したい場合は医師の診断が必要との回答。
つまりお友達のお子さんは行政から「そういう所に通わせてみるのもいいかもしれませんよ〜〜」と、誘われた人。だから医師の診断も必要が無かったのです。
でも今回は親が自主的に通わせたいと言っている状態、その場合はただ落ち着きがない子供を過剰に心配しているのか?
本当に必要な子なのかを医師が判断!という意味だったのです。
「え〜〜〜〜」と思いながらも、B君はデイサービスに通い随分社交性が高くなっている様子。
息子にも早いうちに受けさせ幼稚園に通う頃には良いスタートを切らせてあげたいという親心が働きました。
そんな経緯でクリニックに行く決心をつけたのです。
原因と効果的関わりを求めて出した結論。落ち着きがない子供の発達障害との見極め
最初に行った病院では多分ADHDでしょうと言われました。
でも病名は小学生に上がるまではつけないと言われました。
何故かと云うとそれまでに落ち着きがない子供が段々落ち着いていき、障害名をつける程ではなくなるケースもあるからと教えてくれました。
そしてこれを機に何回か通ってくださいと先生に言われました。
先生との面談では日常の様子や親がどう対応しているかを母子同室で聞かれ、日常の関わりに参考になるアドヴァイスをもらいました。
でも、いくら息子が小さいからと言っても落ち着きがない子供に対する困り感などを母子同室で話すのは抵抗がありました(先生は声がとても大きく、廊下にも響き渡る様な声でした)。
強い葛藤がありましたが、児童デイサービスを受けさせてあげたい気持ちが強くあったので我慢!!
そうこうしているうちに幼稚園から入園許可を取り下げさせてほしい。どうしても入りたいなら何にしても、園で信頼しているクリニックに罹ってほしいと言われました。
理由は「落ち着きがない子供だから」
おすすめされたクリニックは大変な人気クリニックで一度診察して貰うにも4ヶ月〜半年待ちでした。
そんな背景もあり、新しいクリニックを受診するのを大変悩みました。
ですが、
かからないと入園は許可されない。
息子は入園したがっている。
この二つが決め手となり夫と相談の上、二つ目のクリニックを受診しました。
この間に2つの児童デイサービスを見学し、一つに通いはじめました。
ですが児童デイサービスに通う事で目に見えて落ち着いてきたり、際立った変化は見られませんでした。
息子はいわゆる落ち着きがない子供で、癇癪持ちで、先生の指示に従わない扱いづらい子のままでした。
そしてよーーーく調べてみると通っていた児童デイサービス施設は療育ではなく、単純に未就学児をのびのび遊ばせることを特徴とした場所だったのです。
児童デイサービスにも様々な形態があり、積極的に情報収集をしなければ敢えて知らされない事実でした。
そして4ヶ月待って罹ったクリニックで診断された病名は自閉症!この時は目の前が真っ暗になりました。
何も気にせず暮らしているあの子よりはずっと普通?(何を基準にと言われると根拠ナシですが・・・)だと思い、息子はちょっと落ち着きがない子供で、人の話を聞いていられないだけと考えていました。
それがあれよあれよと云う間に「自閉症」と云う名前がついてしまいました。暗闇に突き落とされた様な気分になり病院に罹ろうと思った自分を責めました。
少しだけ育て方の問題ではないと証明されたかった。でもそれ以上に社会スキルを向上させて息子が叱責される状況を取り除きたい。
そんな親心が落ち着きがない子供を通り超して自閉症のレッテルに発展!!!
期待していたデイサービスも良い変化が感じられない上に本人は嫌がり、泣いて行きたくないという状態。
原因や効果的な関わりが知りたかっただけなのに八方塞がりとなり、「私は一体何をしてきたのだろう?」そんな思いに取り憑かれました。
それからはひたすら勉強でした。
発達障害とは
自閉症とは
ADHDとは
特にどうしたら家庭でもよい関わりができるかには力を入れ、書籍や専門家の意見を沢山聞きに行ったりもしました。
落ち着きがない子供との付き合い方。親が抱え込まない過ごし方
それからも様々な児童デイサービスに通い、病院にかかりました。児童デイサービスは合計4箇所、病院は3箇所かかりました。
なぜ私がこれ程までに病院をはしごし、児童デイサービスを渡り歩いたのか・・・その時々に理由はたくさんあります。
・落ち着きがない子供のレッテルを貼られ幼稚園の先生から叱られる状況を少なくしたかった。
・入園させるために病院に行かせる必要があった。
・良かれと思ったデイサービス施設を嫌がったので合う施設を探した。
・病院が遠く現実的に通えなくなり、近場で通える場所を求めた。
・幼稚園で加配(手厚い支援が必要な子供がいる園におりる援助金)の手続きをとりたいから病院で診断書をもらってきてほしいと言われた。
・家庭でも園に適応できる様に努力(児童デイサービスなどにかかって)してほしいと頼まれた。
などなどです。
今だから言えるのは、どれもが親が子を理解する助けにはなったけれど
実際に息子の為になる機関は一つもなかった事、
子供を救う施設ではなく親を救う施設だったのがとても印象に残ります。
親である私は社会に(幼稚園に、公園に、公共の場所に)馴染ませたかった。
目立たず、突出せず、無難に社会に溶け込ませたかった。
今は発達障害だけでなく様々な症状に病名が付き、はみ出す子は矯正を求められる時代です。
つまり合わない洋服に無理やり自分の体を合せる様に求められている様な状態なのではないかと思うのです。息子は小さかったので私に合わせて病院や児童デイサービスに通ってくれました。
でも今思うとそれら全てが息子には必要がないものだった様にも思います。
確かに息子が行きたい幼稚園に行かせるためには必要でした。
ですが私が息子に合う環境を再提示し、勧めることも可能だったな思うのです。
なぜ落ち着きがない子供なのか?どうしたらいいのか?
原因と結果を追い求めて
・テレビを1週間に1回しか見せない生活にしてみたり
・砂糖や食品添加物が入っていない食品を食べさせる様に心がけたり
・デジタルゲームを与えなかったり(DSを購入したのは小4になってからです)
・グルテンフリーの生活を導入しようとしたり
・合成洗剤や化学物質が使われている商品の使用を控えたり
沢山チャレンジしてみました。
ですが正直に言って効果を実感する様な物はありませんでした。
と云うのも、この社会の中で原因になると思われるものを100%除去したりするには無理がありすぎるのです。
気をつけていても8割も除去できないのではないでしょうか?
人里離れた山奥にひっそりと暮らしても電磁波や化学物質の影響がある時代です。(電磁波・化学物質は発達障害と因果関係があると言われています)
じゃあ一体どうしたらいいの???何をやっても無駄なんだったら何もしない方が良いってこと?
所謂放置するってこと?この問いは本当に悩ましいところです。
というのも自他共に「○○君のために色々やってるね」と言われてきた私ですが、その私自身がこれをやってものすごく効果を感じた!
というモノが無いのです・・・。
でもどれもこれも無駄だったと思っているかというとやっぱり違います。
どれもこれも必要だったと思います。どうしてかと言うと私には
なぜこんなに落ち着きがない子供なのか?
なぜ癇癪持ちなのか?
どうしても知りたかったのです。それを知る事が私には必要でした。
そして、知ろうとする姿勢や姿が息子との溝を埋め、心をつなぐ懸け橋になった様に思います。これを読んで下さる方にはそれぞれ皆さんのパーソナリティーがあると思います。
ですから一人一人自分達に合うやり方・環境を洋服を選ぶ様にチョイスしていく事が必要なのではないでしょうか?私は息子が「落ち着きがない子供」である事を気に病み、紆余曲折してきました。
ここには書いてきませんでしたがニューロフィードバックという脳の神経細胞に伝達を送る回路を正常化させる方法を試してきた程です。
どれもハッキリとした結果を出したものはありませんが今現在息子は11歳になり、普通学級に通い、下校してから友達と毎日遊ぶ人間関係を築いています。
こうして改めて振り返ると、私が息子に対してしてきた事は有り難迷惑だったかもしれない。・・・と思ったりします。
人にはそれぞれ得手、不得手、弱い所、強い所があります。「落ち着きがない子供」と言えば欠点になりますが見方を変えればフットワークが軽く、自主性を持ち、好奇心旺盛な性格とも言えます。
ですが「我が子の将来」と思うとそう楽観的に考えられない時があります。私の様に・・・(^◇^;)
だからこそ
本当にそれが子供の為になっているのか?
個性を失わせることになってはいないか?
どうしたら心穏やかに我が子と関われる状況を作り出せるか?
親は上記の事柄に真摯でいられればいい様な気がします。児童デイサービスに通い親子ともに落ち着きが出て、穏やかに過ごせる家庭もあるでしょう。或いは食品に拘る事で多動が改善する場合も聞きます。
何が合うのかはやってみないと分からない。だから試してみて、合わなければ違うスタイルを模索する。そうして悔いのないバランスの取れた関わりが生まれる様に思います。
私にはドクターショッピングする事も必要でしたし、児童デイサービスに何箇所も行く事が必要でした。
でも、今の知識を持ったまま時間を巻き戻せるならあんなに病院には行かないし、デイサービスを渡り歩く事もありません。
多分ひたすらのびのび出来る環境を与えたのではないかと思います。そして息子が息子らしくいられる場所を求めたでしょう。
こう書ける今、当時より余裕ができて心に余白が生まれたのだと思うとちょっと嬉しくもあります。
この記事を読んだ落ち着きがない子供を持つ全てのお母様方に
のびのびさせても大丈夫。
思いつめなくても大丈夫。
子供にも自分にもあった服を選ぼうねと伝えたいです。
のびのびしたアート表現も、縮こまっているココロを柔らかくするのに役立ちます〜〜〜
詳しくはこちら
http://premprem.jp/kids1/oyako/